置かれた場所でオタクできるか?

12月13日、4年暮らした場所から引っ越しました。

 

 

夫との同棲・結婚・出産・育児と人生における大きなイベントがこの4年の間にギュッと詰まっていたので、もし漫画だったら編集担当に「設定盛りすぎだろ」と怒られるレベルですね。
いえ自分自身でも生き急ぎすぎて早死にを危惧していますが。

 

今回の引っ越しで、物心ついてからは初めて東京を出たのですが、今までの住居と今の住居からの池袋までの時間と交通費が4倍くらいになってしまいました。自由の身ならともかく子持ちだとなかなか現場に行くのはしんどい距離。

「置かれた場所で咲きなさい」みたいな言葉はマジで大嫌いなんですが、オタク業に関しては「置かれた環境にあったコンテンツを食い散らす」じゃないとやっていけないと思っていて。

今年一年足しげく通ったベイビーズ現場を配信で見て満足できるかと言われたら絶対無理だし、そもそもオタクや演者と喋るのが楽しくて行ってるところもあるし、とにかく今までのスタイルを変えてオタクを続けるというのは考えられなくて。
でも他の人が行ってるのを見るのも悲しいし、それならいっそそのベイビーズから完全に離れたほうがいいよなと。

 

……つまり芸人とジャニ―ズに手を出せば万事解決なのでは?
なぜならテレビと雑誌とインターネットで事が足りるから!芸人からの認知もなければ生で見る喜びも知らない、ジャニーズは年に一度のライブツアーだからそもそも生で見るチャンスがない!!!!

そうだ!かが屋さらば青春の光とふぉ~ゆ~のオタクになろう!!!!!

 

俺は無敵の人になったのだ。
このまま現場主義オタクを辞めるんだ。
オタ卒とは禁煙みたいなものだ。吸わなければだんだんと禁断症状も抜けてきてやがて辞められるんだ。そういうものだ。

 

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引っ越してからというものの、息子との毎日は楽しい。
2歳を過ぎて成長目覚ましい息子はどんどん会話ができるようになってきていて、私のことを「まーちゃん」(ママちゃん)と呼び、毎日ジャニーズやお笑い芸人の真似をしている。
一緒におやつを食べていると「まーちゃん、あーん」と口にお菓子を運んでくれるし、自分のコーヒーと息子の牛乳をそれぞれ持ってきて、牛乳を飲むのをサポートしていると、コーヒーの入ったカップをちょっと零しながら持ち上げて「まーちゃん!ごくごく!」と差し出してくれる。

 

「まーちゃん、あむあむ、おいち?」
「おいし~~~!!!!」
ちょっと大きめにリアクションするときゃはは!と笑ってくれる息子。

 

キッチンで遅く帰宅した夫の夕飯を作っていると、息子が「じゅーじゅー!じゅーじゅー!」と洋服を掴んでぐいぐい引っ張ってきた。

「じゅーじゅーしたいの?」
「うん」

どうやら料理を手伝いたいらしい。
椅子を持ってきてその上に立たせ、やけどしないように気を張りながら、上手い事小さな手とフライパン、小さな手と菜箸を掴む。

「じゅーじゅ、じゅーじゅ」

そう口ずさみながら楽しそうに手を動かす息子。この頃の年齢の子供はなんでも大人の真似をしたがるとは思うが、料理に興味を示すのは親ばかだと思いながらもいい傾向だなあ流石私の息子、と思ってしまう。
塩を振ろうとすると「ぱっぱっぱ!」と言いながら瓶に手を添えるし、卵を割ろうとすると「かんかんぱか!」と一緒に割ろうとする。(そして毎回白身が手につくとうげー!という顔をする)

一回椅子から降ろし、出来上がったご飯を盛り付ける。

「一緒に持ってってくれる?」
「はい!」

私が皿を持ったまま屈むと、息子が皿の端を支えながらてくてく歩く。大きな段差もつまずくことなく器用に超えながら。

「パパどうぞー!」
「わーありがとう!」

息子の愛情たっぷりのご飯を美味しそうに食べる夫。それを見て嬉しそうにする息子。その二人を見て胸いっぱいになる自分。

毎日楽しい。

“幸せ”がなんなのかずっとわからなかったが、きっとこの日常がまさにそれなんだろう。出産してから、ママであることが本当に辛くて、半ば現実逃避も含めてオタクしまくってきた。
でもそんなこと、もう必要ないかもしれないと、最近思い始めている。

 

 

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おい引っ越した後3回も現場行ってるじゃねーか
しかも3回中2回ジャニーズって
ジャニーズは現場ないんじゃなかったのかよ
話が違うだろ

 

 

多分今後も普通に現場います。
よろしくお願いします。